「あの子はうちに生まれない方が良かった」と言わせてしまった

Photo by Dakota Corbin on Unsplash

僕には1歳5ヶ月になる息子がいる。

やっと少し歩けるようになってきたが、スタスタとは歩けない。

言葉はまだ喋れない。

僕もそれなりに家事をやるし、1人で子供を見る日も月に2回くらいある。

それなりに「良いパパ」をやっている。

……つもりになっていた。

昨日の夜、奥さんがキレた。

発端は「24時までに帰る」と約束していたのに、家の到着が24時15分になったことだ。

LINEで怒りのメッセージがしばらく続いたあと、音声ファイルが送られてきた。

聞いてみると、うちの子供が泣き叫ぶ音声だった。

うちの奥さんは深夜バイトをしている。

お金に困っているというよりも、子供の養育費を貯めたいという理由だ。

この日も深夜バイトの予定で、少し寝てから行くつもりだったが、子供の泣き声で寝れなかったようだ。

帰ってみると、今まで見たことがない表情で奥さんは立っていた。

子供はまだ泣いている。

しかし話す間も無く、奥さんは深夜バイトに向かった。

扉を閉める音がリビングに轟いた。

その日は、奥さんが帰ってきたときに気持ちの良いようにダブルベッドの掛け布団をきれいに整えて、子供と一緒に眠りについた。

次の日…つまり今日、目覚ましとともに起きた。

……ベッドがきれいなままだ。

リビングに行くと、奥さんがパソコンの前に作業をしていた。

奥さんは一睡もしていなかった。

聞くと、個人的に頼まれた仕事の締め切りが過ぎている、と。

うちは保育園に入れなかった。

しかし奥さんはありがたいことに、知り合いから家でできる仕事をもらっていた。

たが、その締切が過ぎてしまったので、徹夜をして作業をしていたのだ。

めったに泣かない奥さんが泣き始め、せきを切ったようにしゃべり始めた。

「家事もしなきゃいけない、掃除もしなきゃいけない、子供の相手もしなきゃいけない」

「でも仕事をしてると子供が泣く」

「1日6時間は遊んでいるのに、家事をしてても泣く」

「淳一(僕のこと)も、お願いしてる家事を全然やってくれないし」

「24時に帰る約束したよね?」

「15分過ぎただけ?この15分でやりたいことがあったんだよ!」

「子供を笑顔にしたいのに、全然できない、時間がない」

「子供が小さな時期は今しかないんだよ…今、完璧にやらなきゃいけないんだよ」

「もう私、親失格だよ」

「あの子はうちに生まれない方が良かった」

最後の言葉を言わせてしまった。

「最後の言葉」は、育児書やNHKの教育番組ではよく出てくる、母親が自分を責めた時の常套句だ。

奥さんから何度か育児書を読まされたり、番組を見せられたりしていたので知っていた。

知っていた、のにである。

最後の言葉を言わせてしまった。

僕は何もできていなかった。

これからどうしよう。

今まで以上に家事をやる努力はするつもりだ。

しかし、それで解決するのだろうか。

奥さんはキレイ好きだ。

しかし、家事をする時間が十分に取れず、掃除もままならない。

それにイライラしている様子だったので、家事代行を頼んでみようと思う。

あと頼まれたお仕事の締め切りを過ぎてしまった件も、仕事自体を断るという案はあるだろう。

しかし継続的にお仕事をくれる方だそうで、むげに断れない。

なので、スポットでもベビーシッターを頼んでみようと思っている。

仕事をする時間をそれで確保できないだろうか。

もう、あの言葉を言わせたくない。

====

これを読んでくださった方にお願いです。

できる限り自分たちで頑張りたいのですが、もしこんな不器用な僕に共感していただき、「サポートしたい!」「応援したい!」と思ってくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひpolcaでご支援頂けるとうれしいです。

polcaのページはこちらです。

「お金の流れをカラフルに。」株式会社CAMPFIREのコーポレートサイトです。会社概要、ミッション、経営体制、ニュース、採用などの情報をご覧いただけます。

お返しは、Twitterで子供の成長記を載せさせて頂きます。

何卒よろしくお願いします。

※このブログは電車の行き帰りで書きました。家事をサボって書いたわけではないので念のため…。