「神は細部に宿る」の、仕事における本当の意味

「神は細部に宿る」という言葉、知っていますか?

この言葉、特にクリエイターの方は何度も耳にしたことがある言葉なのではないでしょうか。

この言葉はドイツのモダニズム建築家ミース・ファンデル・ローエが標語として使用していたことから広まったのだそうです。

ディティールにこだわってこそ、作品の本質が決まるので、細かいところにまで気を配らなければいけない…という意味です。

ただ、実際言葉だけ聞いても「本当に?だいたいが良ければある程度OKなのでは?」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私も最近まで、そのように思っている人でした。

「神は細部に宿る」を理解できなかった新卒時代

新卒の時に、私は「ヤフー株式会社」に勤めていました。

新卒で入社をしてから2年間で辞めてしまったのですが、配属された直後に約半年、新卒研修があったんです。

そこで部署内のチームリーダーや役員の方のお話を、同じ部署に配属された新卒のたった4人だけで聞く機会が何度かありました。

ヤフーの新卒研修の時に初めて「神は細部に宿る」という言葉をを聞きました。

そのお話をしてくださったのか森岡康一さんでした。

当時はPS本部という横断部署があり、そこで部長だった森岡さん。

しばらくしてからヤフー辞めてFacebookの日本法人へ行き、現在はKDDIのSyn.構想の立役者です。

そんな方のお話を聞けただなんて、今思えばとても贅沢な話です。

森岡さんはひたすらに「神は細部に宿る」ということを熱弁されてました。

だから細かいところにまで気を配らないといけない、と。

しかし当時の私は「パレートの法則」を強く信じており「2割カバーできれば8割OK」という価値観だったんです。

100の力を入れても、動かなければ仕事じゃない

同じ研修で、今度は安宅和人さんのお話を聞く機会もありました。

現在ヤフーのCSOであり、また著書「イシューからはじめよ」はビジネス書の名著として読み継がれています。

そこでお話されていたのが「仕事」の話です。

物理では「仕事量=力 x 距離」という公式があります。

これはビジネスにおける仕事でも同じことが言える、というのです。

「いくら力入れたって、1ミリも動かなければ、何もやってないのと同じなんだ」

その時は本当の意味で理解できていなかったのかもしれませんが「結果を出さないと意味が無いのだな」ということが分かった瞬間でした。

仕事はかけ算、だから「x0」をやっていはいけない

あれから7年が経ちましたが、未だにこの2つの話は強烈に残っていて、今でも思い出すことがあります。

そして場数を踏んでいくうちに「仕事量=力 x 距離」を感じる出来事が何度もありました。

例えばこのブログ記事もそうですが、公開ボタンを押さなければ世にでることもなく、また人の心を動かすこともできません。

これはあまりにも単純な例ですが、ちょっとしたことで「x0」になってしまうことって、仕事においてたくさんあります。

最近、私も大型案件のディレクションをしている中で幾度となくミスをして、こういった「x0」なことをしてしまっていました。

要件がすり合ってない、詳しい人に話を聞くことを怠る、テストが甘くて要件と違う挙動をしてしまう…。

そういった細かいこと、ちょっとしたことで仕事は「0」になってしまう、という経験は、誰しも多少なりともあるのではないでしょうか。

これが、本当の意味での「神は細部に宿る」なのだと気づいたのです。

ほんのちょっとしたことでも、全てを台無しにしてしまうことがある。

だから細部にまで気を使わないといけない。

「神は細部に宿る」

ヤフー時代を思い出しながら、改めてこの言葉を噛みしめるのでした。

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