7年目のWebディレクターが思う、ディレクションで必要な3つの「考え方」

ディレクター歴7年目の坂口淳一です。

私は今までYahoo JAPAN・面白法人カヤック・Rettyと、社会人生活の大半を「WEBディレクター」に費やしてきました。

面白法人カヤック時代には、広告の受託制作の一環で、WEB以外にも「映像」や「イベント」のディレクションもやっていました。

そんな中で、ディレクションをする時に基本としている「考え方」があるのですが、それを今回みなさんに共有してみたいと思います。

ディレクションの前に:基本となる考え方

ディレクションをするにおいて、基本となる考え方が3つあります。

a:逆算思考

以前、プロデューサーとディレクターの違いをブログで書きました。

Photo by Hello I'm Nik on Unsplash ディレクターもプロデューサーも経験したことがある坂口です。 ...

そのときにも書いたのですが「ディレクターは、プロデューサーが決めた『作るもの』、そして『使えるリソース』の中で、最大限良いものを作る人」です。

つまりディレクションは常に「何を作るか」が決まっている状態で行われます。

なので、まずはゴールを明確にし、そこから逆算して「いつ」「何をするか」を決めていきます。

時々「これができてから、次のことを考えよう……」といった形で、スケジューリングやタスクの洗い出しを後回しにする人がいます。

そういう人は必ず失敗します。

ディレクションは最初の準備で成否の8割が決まります。

なのでゴールを明確にし、そこから逆算をして、常に俯瞰をして進めましょう。

ちなみにゴールが決まっていないもの、作るものが決まっていない場合は「ディレクション」ではなく「プロデュース」になるので、また異なるスキルが必要になります。

b:完璧なディレクションなんて存在しない

人間は不完全な生き物です。

それと同様に、ディレクションでも完璧なディレクションは存在しません。

ディレクションをしていると、必ず想定しない出来事が起きます。

例えばチームメンバーが病気で倒れる、最後の最後で制作物が変わる、などです。

楽観的に考えて「たぶん上手くいくでしょ!」と、バッファを見ずにスケジュールを立てる人は非常に多いです。

それで後から苦しくなる…という状況を、自分自身も何度も経験しましたし、他の人が経験している様子を見たこともあります。

なので、想定しない出来事が起きたとしても問題ないように、バッファを持ってスケジューリングやコミュニケーションを進める必要があります。

この考えがあるかないかで、ディレクションの質は大きく変わっていきます。

c:期待値は低く、結果は高く

何かを作る時は、大抵「発注者」がいます。

その「発注者」は、広告業界では「広告主」だったり、自社サービスでは「プロデューサー」だったりします。

実際にお金を払っているかどうかは関係なく、そのタスクを注文した人がいるはずです。

発注者はたいてい「早くそのアウトプットが欲しい」と急かしてきます。

しかし、そこで焦って早くアウトプットを出したりスケジュールにコミットするのではなく、期待値を下げることが大事です。

なぜなら最初に期待値を上げてしまうと、想定外の出来事が起きた時に、その期待に答えられなくなることが多々あるからです。

逆に、人間は「終わりよければ全て良し」という言葉の通り、最後の結果が良ければオールOKになって、信用・信頼を獲得できます。

なので「最初の期待値を上げて、それを下回る」より「最初の期待値を下げて、最後にそれを上回る」ことを心がけましょう。

そのほうが、必ず自身の評価が高くなります。

いかがでしたでしょうか。

この3つの考え方で、ディレクションの質は大きく変わってきます。

これはWeb以外にも活用できる考え方なので、ディレクションをする機会がありましたらぜひこの記事を思い出してみてください。

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