僕の得意なことや好きなことってなんだろう?「モチベーション革命」を読んで

人生に迷っている坂口淳一です。

本の書評に入る前に、少し私の話をさせてください。

私はWebディレクターとして仕事をしてきました。

また、進行管理や企画が比較的得意だったこともあり、様々なお仕事をさせていただきました。

サービスのプロデューサー、広告企画、編集、広報、採用担当、マネタイズ担当……

色々なことができる人になりたいと思っていたので、色々なことをしてきました。

しかし、ココに来て「私は何が得意なんだろう…?」と分からなくなる出来事がありました。

最近、大規模な開発案件があったのですが、そこで大炎上してしまったのです。

これだけWebディレクションをしてきたのに、です。

ディレクションに自信を持っていたからこそ、この件で私はかなり打ちひしがれました。

自分の軸である「ディレクション」に自信をなくしていくと、それまで「色々なことをやってきたこと」が全て無駄だったように思えてしまいました。

秋元康さんが「人気のある幕の内弁当はない」と言っているように、「色々」というのは、何色でもないのです。

個性や特徴のない人間のように自分が思えてきてしまいました。

そんなわけで、10月は特に忙しさも相まってモチベーションが大きく削がれていました。

そんな時に、タイムラインに「モチベーション革命」に関するフィードが流れてきました。

ちょうどモチベーションに課題感があったことと、「革命のファンファーレ」とたまたま同時期に発売されたことにも興味が湧き、購入することにしました。

「好きなこと」が価値になる時代になった

「モチベーション革命」は一言で言えば「今の時代は、好きなことを突き詰めることでモチベーションになるし、それが価値になるのだ」ということを伝えてくれます。

そしてなぜそのような時代になったのかを、尾原さんの観点で語られていきます。

時代は大きくうつり、今の30代以下は団塊世代以上とは全く異なる価値観を持っています。 生まれたころからすでに何もかもが揃っていたので、物や地位などを欲して頑張ることはない。 埋めるべき空白が、そもそもないのです

今は、世の中に足りていないものを見つけるのが困難なほど、すでにあらゆる課題解決がなされており、より新しい切り口や、物の見方を変えることが必要とされています。よってITビジネスにおいてもLINEのスタンプやInstagramのように、「みんな、こういうのってかっこいいよね、好きだよね!」という「インサイト」に基づいたユーザー目線のサービスを発信することが大事になってきたのです

私も会社で働いていて、「具体的な機能での差別化が難しい」と日々感じます。

なぜなら「パクる」ことがとても簡単な世の中になってきているからです。

そんな中で勝てる要素は「これが好き」という嗜好性しかないのではないでしょうか。

私としても「好きが価値になる」という考え方はとても興味が持てました。

「好きなこと」だけやっていればよいわけではない

しかし、「好きなこと」ばかりをやっていればよいというものでもないと警鐘を鳴らします。

つまりは、最初に信頼を得てから好きなことをする環境を整えていく方が良いと。

これは決して「自分の好きなことさえ磨き続ければ、どこでも生きていける」ということではありません。例えば僕は、転職した先でいつも真っ先に地味な仕事から手をつけます

誰もがやりたがらない作業を率先してやることで、「いざとなったら、地味な作業もきちんとやってくれる」と周囲に信頼されるようになります

周囲からの信頼感を得ているからこそ、自分がより得意なことに専念する状況を作るスタートラインに立つ、ということは忘れないでいてくれると嬉しいです

私も比較的にやりたいことをやれていましたが、それは「ディレクション能力」についての評価が高かったからこそ、そこを中心にやりたい仕事が降ってきたのだと考えています。

そういう意味でも「得意なこと」を知ることは、大きな武器になるのだなと改めて思わされました。

どういうチームであるべきか?

今は変化が激しい時代です。そんな時代に、いったいどのようなチームだと世の中を渡り歩いていけるのかについても書かれています。

今はどこが戦場になるかすら分からない

こんな時代にすべて上司に判断を仰いでいたら決断が遅れます

こうした危機的な変化に最初に気づけるのは、現場を担う営業職です

このように、これからは過去の方法にとらわれず、どんどん戦い方を変えていくべき時代です。最前線にいる人が気づいたユーザーのインサイトを、できるだけ速くアイデア化して、実現させていく臨機応変さが求められていきます

気づいた人がすぐにアイデアを形にできる体制を作っておかなければいけないのです。

組織にはメンバー全員がフラットにつながって、変化に気づいた人が「こういう新しいことをやったほうがいいと思う」とさっと手を挙げて、サクッとプロジェクトチームを作れるような風通しのよさが必要

組織が柔軟な対応をするためには、チームメンバーは同じような性質ではなく、それぞれ異なる得意分野を持ったメンバーであるほうがいいのです

よく「風通しの良さ」「フラットさ」が重要であると様々なビジネス書に書かれていますが、その理由は現場の意見を素早く吸い上げ、アイデアを素早く実現していかないと負けてしまうからなのだと、再認識することができました。

今のチームメンバーと「心理的安全」を築き上げて行こうと思います。

「好き」をどのように見つけるか?

この本では「好き」の見つけ方も書いてあります。

「漫画」や「映画」など、自分が好きなジャンルやテーマをひとつ決めます。次に『ONE PIECE』とか『君の名は。』などと作品のタイトルを書き、次にその作品の好きな要素を掘り下げます

ちなみにこれ、やってみました。

「マツコ・デラックス」「ビジネス本」「Perfume」・・・

全然脈絡がなさそうですよね笑

でもやってみると「自分はこういうところが好きなのかも」といった共通点が不思議と見えてきました。

他にも「ストレングスファインダー」や「m-gram診断」などの方法で見極める方法についても載っています。

早速m-gram診断をやってみました。

「少し繊細」「少し優しい」「引込み思案気味」あたりが中途半端ですがw

「ムードメーカー」「そそっかしい」「新しいもの大好き」「本質をすぐに捉える」「楽観的」あたりは、とても納得感がありました。

良いところでもあると思うのですが、そそっかしさや楽観的なところのせいで「とりあえずやっちゃおうよ!」が強すぎるなと…。

でも強みでもあると思うので、そこをどう活かすか?の戦略を立てていく必要がありそうです。

僕は「俯瞰すること」と「みんなが気づいていないことに気づくこと」と「笑い」が好き

この本を読みながら、またワークを通して、自分のことを考えてみました。

すると、下記の3つが好きだと気づけました。

・俯瞰すること

・みんなが気づいていないことに気づくこと

・笑い

「俯瞰すること」と「みんなが気づいていないことに気づく」というのは、根源としては一緒で「楽して得をしたい」ということなんですよね。

で、僕は「俯瞰」によって「みんなが気づいていないことに気づく」というのが「楽」なんです。

ここをブレイクダウンしていくと「インターネットが好き」「ビジネス本が好き」「ニッチな映画が好き」「マツコ・デラックスが好き」「初期のPerfumeが好き」などに落ちていきます。

あとWebディレクターをやっている、というのもそのせいなんだな、ということも気づけました。

これを「得意」にしていくには相当クリエイティビティが必要だなと思ったので、頑張ります笑

「笑い」はみんな好きだと思うのですが、ここもやはり「みんなが気づいていないことに気づく」に近いのかもしれません。

「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」や「IPPONグランプリ」や「M-1」などを見ていると、「面白い」というより「よくその面白いものに気づけたなぁ」と思うんですよね。

自分が好きなことはわかったので、そこを突き詰められるように、引き続き努力していきます。

今回この本を読んで、自分の新しい面に気づくことができてよかったなと思います。

もし人生に迷っている場合は、ぜひ読んでみることをおすすめします!