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15年以上愛されるTODO管理法「GTD」って何?
「GTD(Getting Things Done)」というTODO管理法はご存知でしょうか。
2002年にアメリカのデビッド・アレンさんが書いた本「仕事を成し遂げる技術 ―ストレスなく生産性を発揮する方法(原題:Getting Things Done)」で提唱されたもので、15年経った今でも根強い人気を誇る手法です。
主にナレッジワーカー向けの手法で、ストレスフリーに仕事をすすめることを目的としています。
なんで「GTD」だとストレスフリーになるの?
TODO管理法は数多ありますが、なぜGTDだとストレスフリーになるのでしょうか?
1:全てのTODOを頭から追い出すから
まず最初にやることが「収集」です。
つまり、自分がやるべきことをすべて書き出すということです。
現状分かっているTODOを全て書き出す必要があります。
そしてそのTODOを分類・リスト化し、常に目の見えるところに置いておきます。
そのTODOリストはTODOが生まれたらすぐにそこに書くようにします。
そうすると「あれ?何かかやらなきゃいけなかったことがあったような……」といった不安が無くなるんです。
2:何度も優先度を見直すから
リスト化したTODOは、定期的に優先度を見直します。
そうすることで、常に自分のTODOを俯瞰することになり、「いつ頃終わるのか」が見えてくるようになります。
人間、先の見えない道を走っていたら、必ず不安にかられてしまいます。
このTODOの洗い出しと俯瞰ができると、ゴールが予測できるので、安心して仕事を進められるのです。
3:TODOをこなすことが楽しくなるから
GTDでは、整理したTODOを、いつどの時間でやるのかを決めます。
そうすると、TODOがどんどん終わっていくし、終わっていくことが可視化されるので、それが楽しくなってくるのです。
あと、決めた時間よりも短くTODOが終わった時、メチャクチャ快感です。
ちなみにGTDでは「2分以内に終わる仕事はその場で終わらせる」というルールがあります。
そういったちょっとした仕事はついつい放置しちゃいがちですが、それが無くなるので、楽しい状態が持続するのです。
Q:本当に「GTD」って効果あるの? A:あります!
私はデビッド・アレンさんのGTDに関する関連本「ストレスフリーの整理術」を5年前に買って読み、その本に書いてある方法を自己流にアレンジして、未だに使い続けています。
当時、複数の受託案件のプロジェクトと同時に、自社サービスの黒字化のミッションを同時に進めていたこともあり、仕事を管理しきれていませんでした。
ストレスフルな毎日を過ごしていて、これを打破しなければ……という時に、先輩からこの本を紹介されたんです。
それ以来、本当にストレスが少なくなったし、仕事の効率が確実に上がりました。
ストレスが無くなると、クリエイティビティが上がるため、仕事の質が高まります。
また、仕事を俯瞰できるので、今やるべき仕事を進められるため、仕事の効率が上がるんです。
ちなみにこの自己流の方法を社内でも共有しているのですが、既に10人以上が私の方法を実践しており、みんな「ぐっちさん(私のあだ名)のGTDで仕事の効率が上がった!」と絶賛して使い続けてくれています。
特別なツールは不要!カンタンに始められる「GTD」の具体的な方法
「GTD」の凄さを語ってきましたが、「じゃあ実際にどうやればよいの?」という部分が気になるのではないでしょうか。
「ストレスフリーの整理術」を読むと、システム手帳や書類のファイルボックスなどの様々なツールでのやり方を紹介しているのですが、自分がそれらを使うイメージが湧かなかったんですね。
あと、この「GTD」の思想を活かしたアプリやツールも数多くあり、一通り試してみたのですがどれもイマイチだったんです。
なので、自分なり方法を編み出しました。
というわけで、私が5年間実際にやっている「GTD」の具体的な方法をご紹介します!
ちなみにこの方法は普段PCで仕事をする人向けです。
ナレッジワーカーの中でも、ずっと外回りの営業をされているなど、PCを仕事上あまり触らない方には向かない方法です。
GTDの具体的な方法 〜準備編〜
まずは準備です。
この準備はできれば営業日以外の土日などでやっておくと、安心です。
1:Googleスプレッドシートを用意する
私が編み出した方法ではGoogleスプレッドシートを使います。
こちらは無料で登録をすることができます。
Googleスプレッドシートは会社で使っている方も多いのと、登録も3分以内には終わるので、すぐに始めることができるかと思います。
スプレッドシートはスマホアプリなどには向かないのですが、結局PCで仕事をするので、スプレッドシートで十分事足りるのです。
ちなみにPCがない状況でTODOが生まれた場合の管理方法もこの後ご紹介します。
2:項目をつくる
スプレッドシートに項目を入れていきます。まずは項目名のみ記載してください。
項目ごとの意味は下記のとおりです。
- #:TODOの番号を入れます。(これは無くてもOKです)
- タスク:TODOの概要を書く行です。
- URL:TODOに関連するURLを書く行です。(例:GithubのissueURL、資料のURL等)
- 分類:「GTDの具体的な方法〜運用編〜」で詳細を説明します。
- カテゴリ:プロジェクト名を書きます。
- 場所:そのTODOの制約条件を書く行です。例えばそのTODOを進めることができる場所(社内ネットワークでしかできない作業の場合は「社内」)、ないしTODOを進めるにあたって必要なメンバーの名前等を書きます。
- 期日:そのTODOを実行する日を書きます。
ちなみに項目はすべてソートできるようにしておいてください。
3:TODOをすべて書き出して整理する
TODOをすべて書き出します。作業の流れを細かく説明していきます。
a:TODOをすべて書き出す。
まずは「タスク」の行にひたすらに思いつく限りの「もうすでに分かっているTODO」を書いていきます。
定常的にやっている(週1で必ずやるTODO等)も全て入れます。
ちなみに私は最初これを書き出すのに4時間ほどかかりました。
ただ、書き出していくうちに、このGTDが無かったら忘れていたであろうTODOも思い出していくので、これやるだけで「GTDやってよかった〜」って思えます。
b:整理をする
書き出したTODOを整理していきます。
ここでは「URL」「カテゴリ」「場所」をTODOに応じて書いていきます。
ちなみに書かなくても管理はある程度できるのですが、書いておくと「運用」を始めた時に楽になります。
4:優先度を付け、日付ごとに整理する
残りの項目「期日」を入れていきます。
その時に自ずと優先度を付けることになります。
TODOを管理していると、ついつい「全部優先度MAX!」「明日やろうは馬鹿野郎!」と、全部今日やってしまおうとしてしまいませんか?
でも、そんなことは無理です。
なので、このTODOはこの日にやる、という現実的な日程を「期日」に埋めていってください。
あと「分類」の欄にはいったん「カレンダー」と入れておいてください。
GTDの具体的な方法 〜運用編〜
ここからは毎日の営業日におけるGTDの運用方法をご紹介します。
1:朝に今日の日付でソートをしてTODOを確認する
まずは準備編の「4:優先度を付け、日付ごとに整理する」で入れた「期日」の日付を今日の日付でソートします。
すると、その日にやるべきTODOが一覧になります。
この今日のTODOが一覧になる、というのもGTDの特長です。
今日のTODOの終わりが見えるので、それだけでストレスがかなり軽減されます。
2:カレンダーにTODOをやる時間を埋める
一覧になった今日のTODOそれぞれがどれくらい時間がかかるか見積もった上で、カレンダーにTODOを入れていきます。
そしてカレンダーに入ったら、シートに書かれている該当するTODOの「分類」を「スケジュール済み」にします。
カレンダーに入れる時のポイントは、必ず2時間、空き時間を作ることです。
仕事していると、絶対に差し込みの仕事って入りますよね?
2時間あけておくと、その差し込み仕事も処理することができるんです。
あとTODOを入れて、カレンダーの中に入れられなかった場合は次の日のTODOにします(期日を次の日にする)。
ここで無理して2時間の空き時間にTODOを詰め込んではいけません。
もちろん、定時を過ぎた時間までTODOを入れないようにしてくださいね。
そこで定時を超えるようであれば、業務量が過剰である証拠なので、すぐに上司に相談しましょう。
もし運良く差し込みの仕事が入らなければ、その2時間で次の日に回したTODOをやりましょう。
3:TODOが発生したら整理してシートに埋める
TODOが発生したら、すぐにシートに記入します。
その時に基本的には全ての項目を埋め、分類は「カレンダー」にしておきます。
当日に、新規で発生したTODOが処理できるならカレンダーに入れて分類を「スケジュール済み」にし、難しいようであれば「期日」を次の日以降の日付にしてください。
追加するたびに今日の日付でソートをすれば、新しいTODOが表示されないので、「あぁ、このTODOあるよ…」といった余計なストレスを感じずに済みます。
ちなみに差し込みのTODOが入ったら、先程空けておいた2時間のバッファで処理するようにしてください。
あと2分以内に終わるTODOは、シートに書かずにその場でやる、というのも重要です。
4:PCが触れない時はメールでTODOを自分に送る
外にいてどうしてもTODOをシートに記入できない…。
そんな時は自分に対してTODOをメールで送ることで、TODOの抜け漏れがないようにします。
そしてPCを触った時にメールボックスを確認して、そのTODOをシートに入れます。
ちなみに自分にメールを送る時に便利なのがCaptioです。
これはアプリを開いたらテキスト編集画面になり、そこに打った内容を1タップで自分にメールすることができるアプリなんです。
普通のメールアプリだと「新規メール作成ボタン」→「文字編集」→「自分のアドレスを選ぶ」→「送信」と4ステップあるのですが、それが2ステップになるので、積み重なってかなりの時間短縮になります。
108円かかってしまうのですが、払う価値アリです。
5:TODOをこなす
カレンダー通りにTODOをこなしていきます。
TODOが完了したら「分類」を「done」にしていきます。
もし時間通りにTODOをこなせなかったら、カレンダーをTODOが終わった時間にした上で、再度カレンダーを埋めなおしてください。
今日のカレンダーにTODOがハマらなくなったら、次の日にTODOをずらしてください。
「今日できないことは明日やる」という諦めがGTDでは大事です。
6:定期的にTODOを俯瞰する
TODOが終わる度に、まだ終わっていないTODOを俯瞰してください。
TODOは常に変化(特に増加)します。
なので、こまめに俯瞰をしないと「今やるべきTODO」が分からなくなってしまいます。
「え、そんなにしょっちゅう俯瞰するの?時間のムダじゃない?」と思うかもしれません。
しかし、「今やるべきTODO」を間違えて、あとで無理をしてそのTODOをこなさなければいけなくなるより、よっぽどストレスが無いし、余裕を持ってTODOをこなすことができます。
そうすれば必ず仕事の質はあがるので、絶対に「俯瞰」をサボらないでください。
7:仕事終わりに1日を振り返る
仕事が終わったら、今日できたTODOを確認してください。
スプレッドシートの「分類」を「done」にすると、今日やったTODOが出てきます。
そして、朝に入れたカレンダーと実際のカレンダーで差が出た部分を確認することで、次の日以降のTODO消化時間の見積もりの精度が高まります。
そうやってPDCAを回していくことで、よりストレス無くTODOをこなすことができるようになります。
いかがでしたでしょうか?
TODO管理は永遠のテーマですが、私は間違いなく「GTD x スプレッドシート」のあわせ技をおすすめします。
もし自己流のやり方を編み出したい場合は、元のGTDの本を読んでみてはいかがでしょうか?
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